ランドクルーザー70の魅力
はじめに
「あのクルマ、かっこいい!」と思い、道で見かけると思わず振り返ってしまうナナマルの愛称で親しまれるトヨタのランドクルーザー70です。四角い箱のような形、高い地上高、どこへでも行けそうな頼もしい姿は、見る人の冒険心をくすぐります。1984年に誕生してから40年以上経った今も、その姿をほとんど変えずに愛され続けているロングセラーモデルです。2023年に再々販売された名車を調べてみました。
高い耐久性と悪路でも走破できるフレーム構造
ランクル70は、はしご状の「ラダーフレーム」を採用。ラダーフレームは曲げやねじれに対して非常に高い強度と剛性を持ち、サスペンションだけでなくフレーム自体が適度にしなることで、路面からの衝撃を吸収し、車体や乗員へのダメージを軽減します。ディーゼルエンジンは長寿命と聞きますが、ランクル70はしっかりとした足回りも合わさることで、車全体として強固なのがわかります。世界中の過酷な環境で活躍し、砂漠や山、ジャングルなど、普通のクルマでは行けない場所で、レジャーだけでなく、災害救助や遠隔地での医療支援など、人の命を守る重要な仕事にも使われています。
新型は2.8L直噴ターボディーゼルエンジン
コンセプトでもある「どこへでも行き、生きて帰ってこられるクルマ」そう思わせる力強さがランクル70にはあります。2023年モデルはターボディーゼルエンジン「1GD-FTV」へと変更されました。このエンジンには水冷式インタークーラーやターボチャージャーが採用されており、最高出力150kW(204PS)、最大トルク500N・mの力強いパフォーマンスを実現しています。尿素SCRシステムやDPR(排出ガス浄化装置)を搭載し、排出ガスのクリーン化にも対応。エンジン各部のフリクション低減や、電子制御コモンレール式燃料噴射システムの採用によって、燃費性能も向上しています(WLTCモードで10.1km/L程度)。舗装された道路はもちろん、泥だらけの道、岩だらけの山道、深い川、砂漠の砂の海など、どんな悪路でも進んでいくことができる実力を備えています。
四駆(パートタイム4WDシステム)
ランクル70には「パートタイム4WD」と呼ばれるシステムが搭載され、路面状況に応じて2WD(後輪駆動)と4WD(四輪駆動)を手動で切り替えられる仕組みです。通常は2WDで燃費やタイヤの摩耗を抑えながら走行し、悪路や雪道など滑りやすい路面では4WDに切り替えて走行します。4WD時は前後輪に均等(50:50)にトルクが配分される直結式のため、ぬかるみや急な坂道でも安心して走行できます。また、パワフルなエンジンとの組み合わせにより、過酷な環境下でも力強いパフォーマンスを発揮します。さらに、エンジンルームは整備性を考慮したシンプルなレイアウトとなっており、メンテナンス性にも優れています。
変わらない姿、進化する技術 – レトロなデザインの魅力
外見はほとんど変わらず、中身は少しずつ進化し続けています。外見は水平・垂直基調の堅牢なシルエットを継承しつつ、フロントの丸形LEDヘッドライトやワイドグリルが”70らしさ”を象徴しています。内装は水平基調のダッシュボードで、シンプルかつ見やすい王道レイアウトを継承。スピードメーターの直下にサブゲージを配置し、悪路走行時でも視線移動がスムーズになるよう視認性を確保しています。最新の安全技術や環境に優しいエンジン、便利な装備など、古き良き姿に最新の技術を詰め込んだ、時代を超えて愛される不思議な存在です。
まとめ – いつか乗ってみたい、憧れの四駆
現在では入手が難しい希少な車種となっています。その希少性ゆえに、より一層魅力を感じる方も多いでしょう。どこへでも連れて行ってくれる頼もしさと、特別な存在感は、多くの人々の記憶に深く刻まれています。
いつの日か、自分のナナマルで様々な場所へ出かけてみたい!そんな夢を持たせてくれるのは、トヨタ ランドクルーザー70ですね。